武将愛 SAMURAI HEART

姫たちの武将愛vol.7  まるで桜のような姫 和宮親子内親王

2017.03.23

和宮の想い

「着るとても 今は甲斐なき 唐ころも 綾も錦も君ありてこそ」

徳川14代将軍家茂の妻、和宮は夫との永久の別れに際して三首を詠んだそうです。

これは、その中の一つです。

私は、誰かのために懸命に生きている女性が好きです。ひたすらその人(人たち)の幸せを願って生きている、そんな女性を素敵だと思っています。

和宮こと和宮親子内親王は、悲劇のヒロインとしてとても有名ですが、私はそうとも思えません。

 

幸せは自分が感じるもの

和宮は、今のように婚姻が自由にではなかった時代に、与えられた結婚を受け止め、そこで幸せをみつけていこうと懸命に生きた女性のひとりです。

広く知られているように、徳川家茂と和宮の結婚はひどすぎる政略結婚でした。

確かにこの結婚を考えた周囲の人々は、和宮を「政治の駒のひとつ」としか思わなかったかもしれません。けれど、和宮はその「駒」をただ置かれているだけではなく、自分で動かし、自分が幸せと思えるように行動した女性だったと私は思っています。

それがよくわかるのが、夫との永久の別れに際して詠んだ歌。どの歌も和宮の夫への想いが切ないほど伝わってきます。

それまでが幸せだったからこその歌です。

 

仲よく並んだ夫婦 徳川家茂と和宮

徳川家の菩提寺のひとつ増上寺の霊廟には、ひときわ目立つお墓があります。

 

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門を潜ってすぐ左側にある立派なお墓。それが和宮のお墓です。

横に仲よく並んでいるのは、和宮の夫である徳川14代将軍家茂のお墓です。

(ガイドさんの案内が始まっていたので、慌てて霊廟内の写真を撮り忘れてしまいました。)

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なぜ、和宮のお墓が青銅製でしかも大きく立派なのでしょうか。

それについては、徳川家霊廟を案内してくださったガイドさんがこのように教えてくれました。

「弱くなった幕府の力を立て直すために公家の力を借りました。

和宮さんはその力になった人だからです。」

徳川家では和宮の降嫁に感謝し、敬意を表した形がお墓で表されています。

 

歴史的背景から

江戸時代末期は海外との貿易が盛んになり、国内がインフレ状態になっていました。経済が不安定になると、世の中が乱れるのは今も昔も変わらないことです。

盛んになった海外との交流をやめさせようと攘夷派は朝廷を巻き込み、幕府の方針を阻止しようとしましたよね。

幕府と朝廷は対立という形になってしまったわけです。この対立を丸く収めようとする考えが公武合体です。

幕府と朝廷を取り持つための手立て。そのひとつに婚姻関係がありました。

それまでの結婚は大名などの武家から姫を迎えてきました。ですから、このとき初めて武家以外と手を結んだわけです。

和宮にとっては、予想もしなかったことでしょう。しかも和宮には許嫁がいたということですから、簡単に納得できたはずはありません。

そんな結婚ではありましたが、和宮は徳川家茂を大切に想い、慕ったというエピソードはいくつもあると知りました。

 

箱根湯本は和宮ゆかりの地

和宮が病気を患い静養していたのは箱根湯本でした。

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箱根湯本は今も良質な温泉が湧きでる人気の観光地です。

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この地で亡くなった和宮ですが、夫の傍にお墓を置いてほしいと願った遺言があったそうです。そして、夫家茂であろう写真を胸に抱いていたということ。

写真の話については事実かどうかわかりません。

けれど、今こうして、増上寺の霊廟に誰よりも立派に、そして家茂の横に並んで安置されているということは、大切にされた証であると私は感じています。

箱根湯本の阿弥陀寺には和宮の御位牌があります。

ここは和宮の最後の地です。徳川家の修行寺だったせいか、静かなお寺だそうです。

私はなぜはこちらに足を運ぶ気持ちになれませんでした。

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公家から武家へと嫁いだ姫、和宮。

ただただ儚い、桜の花のような姫です。

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noriko

はじめまして。徳川秀忠とお江夫妻のファンnorikoです。 ライティングの仕事をさせていただいています。 読んでくださった方が、当時に想いを馳せることができるような、そんなコラムを書いていきたいと思っています。

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