武将愛 SAMURAI HEART

この記事は2021年6月19日記事のため内容が古い可能性があります。

家康も利家も兼続も?みんなが縋った閻魔大王とは

2021.06.19

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みなさんは『閻魔様』と聞いて、どのようなイメージを持ちますか?

今回は、戦国武将たちにも多大な影響を与えていたと思われる『閻魔様』にスポットを当ててみました。

 

閻魔様のイメージは?

嘘をつくと舌を抜かれる。

悪いことをすると閻魔帳に記載されて、あの世に行ったときの審判されてしまう。

地獄の入り口にいる怖い鬼。

閻魔様といえば、そのような怖いイメージを持つのが一般的ですよね。

(都市王)

確かに見た目も、本当に怖い顔をしていて迫力満点です。

 

閻魔様いる鎌倉円応寺

そんな閻魔様ですが、本当はそのような恐ろしい方ではありません。

神奈川県鎌倉市には閻魔様と人が死後に出会うという十王がお祀りされているお寺です。

 

すぐ近くに有名な『建長寺』があるため、ひっそりと目立たないこちらのお寺は、いつも人が少なく、訪れる人が少ないのですが、圧巻の閻魔様と十王が鎮座していますので、絶対に見逃してはいけないと思います!

 

戦国武将も一目おいた閻魔様

閻魔様は戦国時代の名将たちも一目おいた存在でした。

(変成王)

そのひとつに関ヶ原の戦いの直前の直江兼続の話があります。

直江兼続はなんと閻魔様へ手紙を書いていたとか

徳川家康を『直江状』で挑発した直江兼続ですが、直江兼続はなんと閻魔様へ「死者をよみがえらせてくれ」という手紙を書いたという話が『煙霞綺談』という著書に記されていました。

前田利家にも閻魔様に関する逸話が

さらに、秀吉から徳川家康とともに五大老の上席に据え、さらには息子秀頼の後見を託された前田利家にも逸話がありました。

たくさんの人を殺めたので地獄へ落ちてしまうのではと心配した妻に、一言「私は人を理由もなく殺したり、苦しめたことはただの一度もない。地獄に落ちるいわれはない」といい、「それでも地獄に落ちるというのなら、閻魔や鬼どもを相手にもうひと戦する」といったという逸話です。

そして徳川家康は閻魔大王像を所蔵

また、徳川家康も閻魔大王像を所蔵しており、今もなお東京都にある宝珠院に納められています。

 

閻魔様と十王

ところで、人を初めとする全ての衆生は、一般的には没後に中陰と呼ばれる存在となるそうです。

そして初七日 – 七七日(四十九日)および百か日、一周忌、三回忌と順をおってその都度、十王の裁きを受けるのだとか。

(五道転輪王)

その閻魔様は、実は悪いことをして怒るための存在ではなく、地蔵菩薩の化身なのだそうです!

地蔵菩薩は苦悩の人々を、その無限の大慈悲の心で包み込む優しい存在です。

もちろん十王もみな、救済の温かい方々。

特に悪いことをしているといった認識はないのですが、私はときどき、円応寺へ行きたくなります。

閻魔様をみていると心が凛とし、気持ちがスッキリとするからです。

お近くにお越しの際は、ぜひ訪れてみて欲しい場所のひとつです。

 

【円応寺アクセス】

神奈川県鎌倉市山ノ内1543

JR横須賀線 北鎌倉駅下車 徒歩約20分

JR横須賀線 鎌倉駅から江ノ電バス 建長寺下車 徒歩3分

JR横須賀線北鎌倉駅下車江ノ電バス 建長寺下車 徒歩3分

 

拝観料:200円

拝観時間:3月~11月 9:00~16:00 閻魔縁日(8月16日)

拝観時間:12月~2月 9:00~15:00 閻魔縁日(1月16日)

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rico

教育系ライターricoです。 公立小学校の教員をしていました。戦国時代の強い姫たちが好きです。特に江のファン。読んでくださる方の心にイメージが広がるような文章を紡いでいきたいと思っています。

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