100名城を巡る「金山城」
2024.09.28
2016.09.03
東照宮といえば皆さん思い浮かべるのは「日光東照宮」ですよね。
徳川家康を神として祀る霊廟です。栃木県日光市にあります。
江戸の人々は、天下泰平の世を築いた徳川家康への信仰心は篤かったのでしょう。
江戸町民の心の拠り所として1627年に、津藩主藤堂高虎と天台宗僧侶天海僧正によって
東叡山寛永寺境内にも東照宮が創建されました。
のち、1646年に正式に宮号が与えられて「上野東照宮」となりました。
この上野東照宮は、日光東照宮と比較するとものすごくコンパクトです。
小さいながら、上野東照宮にも侮れない匠の技を見るとこができます。
それがこちら。
四脚門です。正式名称は「唐破風造り四脚門(からはふづくりよつあしもん)」と言います。
柱に彫刻されている登り龍と降り龍は有名な「左甚五郎」の作品です。
この龍は頭が下に向いている方が「登り龍」です。
その理由は「実るほど頭を垂れる稲穂かな」の通り、
偉大な人格者ほど謙虚だということから下向きの龍が「登り龍」とのこと。
なるほど、肝に銘じなくては・・・。
そして、この龍は毎晩、不忍池にお水を飲みに来るという伝説があるのだそうです。
その伝説信じたい! 絶対見てみたい!
そして「諫鼓鳥」。
皆さん「「かんこどり」というと、お店などにお客様が来ないようなときに
「閑古鳥が鳴く。」と使われる言葉を思い浮かべますよね。
この時に使われる「かんこどり」は漢字で「閑古鳥」と書きます。
そして鳥はカッコウのことを指しています。
カッコウはその鳴き方が寂しげなので、
「カッコウが鳴く」=「さびしげ」ということで、そのように使われてきました。
けれど、この門にいる「かんこどり」はカッコウではありません。
鶏です。
なんで? 中国と日本では閑古鳥は違う鳥を指すの? と疑問に思ってしまいますよね。
実は中国には「諫鼓」という太鼓があります。
古代中国では、王の政治に間違えがあると感じた時は、
市民がこの「諫鼓」を叩いて知らせるという風習がありました。
そのための太鼓が「諫鼓」です。
けれどその太鼓は鳴ることがなく、鶏の遊び場になってしまっていたということにあやかり、
正しい執務が行われ、世の中が安定していれば、太鼓は鳴ることはない
という願いを込め「諫鼓と鶏」が彫刻されているのだそうです。
動き出してしまう龍や庶民のためにこんな素敵な願いを込めた彫刻の門がある上野東照宮。
日光東照宮よりも親しみやすいかもしれません。
この他にもたくさんの生き物が彫刻されていますのでぜひ観てほしいと思っています。
東京都台東区上野公園9-88
JR上野駅 上野口徒歩5分
京成電鉄 京成上野駅 池之端口徒歩5分
東京メトロ千代田線 根津駅 2番出口徒歩10分
【参拝時間】9:00~16:30(無休)
(季節、天候により変更することがあります。)
【参拝料】 無料
【ご拝観】 透壁の内側の社殿拝観(社殿内は非公開です。)
9:30~16:00 無休
【拝観料】 大人(中学生以上)500円
小学生 100円
rico
教育系ライターricoです。 公立小学校の教員をしていました。戦国時代の強い姫たちが好きです。特に江のファン。読んでくださる方の心にイメージが広がるような文章を紡いでいきたいと思っています。
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