愛知の城を巡る 山中城
2024.04.20
2019.05.31
岡崎市内には徳川家ゆかりのお寺や神社がたくさんあります。今回は安城松平家の8男が再建した観音寺と、その近くにある5月の例大祭の山車が有名な神明社をご紹介します。
観音寺は神亀3年(726)行基によって開創されたお寺です。
永正年間に、安城松平家(徳川家康の祖先)三代目の信光の八男・光親が、この当たりの城主となり再建したお寺。
観音寺と名前が変わり、家運長久の祈願所 として大切にされてきました。
そして慶長6年(1601)、家康の伊賀越に貢献した家臣・伊奈忠次より、寺領五石の寄進を受け、慶安元年(1648)に、このことが家光によって朱印状に改められました。伊奈忠次は家康の家臣とはいえ、父が三河一向一揆方に与していたり、豊臣秀頼に仕えるなど、家康にとっては敵方に仕えていた過去があります。
しかし、代官としての能力が高く、朝鮮出兵時は秀吉のもとで物資の調達などに当たるなど、非常に重宝されていたようです。
本堂南にある回遊式庭園「報德園」では、弁財天と西国三十三所 霊場の御砂と各三十三観音が祀られていて、一周回ると西国33箇所巡りができたことになります。一周するのに10分程度で、西国33箇所巡りができるのは魅力的です。楽しい場所でした。
ちなみに観音寺は、「三河三十三観音」の第四番札所にあたります。
そして、本堂には三十三観音が祀られています。
寺伝によると、松平光親には子供がなく、観音様に祈り、子供に恵まれたのだそう。そのためコチラの観音様は「子安観音」ともいわれています。
墓地は、松平光親以降の代々の墓碑があります。
観音寺から徒歩5分のところに、「神明さん」と呼ばれ、地元の方に親しまれる「神明社」があります。
この神社は5月の大祭で山車の奉納があるお祭りで、菅生神社・岡崎天満宮の祭礼に並ぶ「岡崎の三大祭り」のひとつ。
江戸時代中期から現在まで受け継がれています。
境内には8台の山車をしまう倉庫があります。
まつりのクライマックスは宮入で、午後7時になると一ヶ所に集まった8台の山車に明かりが灯り、一斉に神社に入ります。
夕方になって山車が美しく点灯し、一気に神社に入っていく姿は雄大でまつりを見ている感を味わえます。
普段はとても静かですが、お祭りのときは賑わい活気づきます。
4月の家康行列の時は、この付近の道を行列が通るので、そこも見学ポットとなっています。
住所:岡崎市城北町15-17
住所:岡崎市元能見町42-1
北村美桂
岐阜県出身。東海三県の歴史旅ブログ「カツイエ.com」の運営を行うWebライター。
愛知県の記事
徳川家康の記事
バックナンバー記事
この記事へのコメントや情報提供をお待ちしています