信長・秀吉・家康と三英傑にゆかりのある「大徳寺」をご紹介
2024.07.30
2018.12.11
もともとは京都に住む豪商が、俵屋宗達に、建仁派妙光寺の再興を記念して描いてもらったものだったそうです。
俵屋宗達は市井の絵師だったこともあり、愛嬌があり親しみやすい絵が人気です。
神様なのに、どことなく身近な感じの風神様と雷神様。
もう10近く前のことになりますが、2009年に建仁寺を訪ねたときに、俵屋宗達の絵の横に書家である金澤翔子さんの「風神雷神」の書が飾られていたことを思い出しました。
私は、このお寺の静けさが好きです。
ですので、京都に行くと、よほどスケジュールが込み合っていない限りは毎回訪問しています。
建仁寺は、お庭なども美しいのですが、やはり美術品が素敵です。
法堂の天井に描かれた「双龍図」は圧巻です。
この「双龍図」は2002年に描かれた新しい絵ではありますが「阿吽(あうん)」の2尾が描かれており、何ともいえぬ迫力があります。
建仁寺というと、この2点が有名ですが、林羅山が仏教を学んだ寺だということにも注目してみました。
よく悪役になってしまう林羅山はどんな人物だったのかなと興味を持ったからです。
禅寺である建仁寺の教えは禅の教えです。
「簡素に生きることが一番の贅沢」
「贅沢は煩悩であって妄想」そんな教えは、このお寺に入ったとたん、空気感として、「溢れかえる物や情報社会に生きる日常を見直しなさい」とでも言われているような気持ちにさせてくれます。
雑多な日々の生活を送る私は、ここに来ては反省。本当は、ここに来なくても常に考えるようにならないといけないのでしょうけれど・・・。
さて、建仁寺で仏教を学んだ林羅山は、藤原惺窩(ふじわらせいか)を師匠として、徳川家康に仕えた儒官です。
そして儒教の「仁、義、礼、智、信」のもと、身分に関係なく学問への道を開きました。
家康は質素を好んでいたといいますから、この儒教の教えを熱心に信仰してと解釈できますよね。
けれど、もしかすると、家康は政治的戦略として、儒教の教えを幕府に取り入れたのかも?とも考えることもできます。
幕府の役人に対して「質素」を求めることは、幕府の財政を豊かにすることにもつながりますからね。
少し考えすぎかもしれませんが、おりこうさんな家康ですから、人々の「信仰心」を政治に取り入れ、世の中を動かしたのかもしれません。
また、林羅山の願う世の中にするために家康が動かされたという考え方もあるかもしれません。
ちなみに建仁寺にある「風神雷神図屏風」はレプリカで、原本は「京都国立博物館」に寄託されていますが、常設展示されているものではありません。
京都市東山区大和大路通四条下ル4丁目小松町
京都市東山区大和大路通四条下ル4丁目小松町
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JR京都駅から
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市バス「南座前」から 徒歩7分
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・「清水道」から 徒歩10分
拝観料金 一般 500円
中高生 300円
小学生 200円
小学生未満のお子様は無料
拝観時間 3月1日~10月31日 10:00~16:30
11月1日~ 2月28日 10:00~16:00
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rico
教育系ライターricoです。 公立小学校の教員をしていました。戦国時代の強い姫たちが好きです。特に江のファン。読んでくださる方の心にイメージが広がるような文章を紡いでいきたいと思っています。
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