信長・秀吉・家康と三英傑にゆかりのある「大徳寺」をご紹介
2024.07.30
2018.12.03
教王護国寺(東寺)と並んで、京都を代表する五重塔があるのが仁和寺。
この両方の建築を担当した人物は、徳川家康に仕えていた大工頭さんでした。
初代京都大工頭であり、大和守の中井正清(なかいまさきよ)は、関ヶ原の戦いのあと、作業方として徳川家康に仕えた棟梁のまとめ役です。
もちろん、江戸城の建築でも力を奮いました。
江戸の町割りも手がけましたが、それだけではなく駿府城の天守閣や増上寺にもかかわるなど、徳川家康にとっては、なくてはならない職人さんでした。
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徳川家康から絶大な信頼を得ていた中井正清は通称「藤右衛門」といい、他の大工仲間からも信頼度抜群だったそうです。
その中井正清が手掛けた五重塔をみるべく、仁和寺に向かうと、京都でも珍しい「仁王門」が道路に面していて、人々を向かい入れてくれます。
道の奥に見えるのが「仁王門」です。
仁和寺に限りませんが、このように山門へと続く道は、どの道も厳粛な気持ちにさせられます。
時代が変わり、周辺の風景が変わっても、「真っすぐに伸びる道」は、お寺へ向かう姿勢を正してくれるようです。
私が訪問した日も、外国からの観光客や修学旅行生がたくさん来ていました。
文豪井上靖は、随筆『仁和寺の桜門』で、京都で一番好きな場所として記してあります。
また与謝野晶子も詩歌として、次のように仁和寺の山門を詠っています。
「春雨や 青き芝生のうつくしき 楓の中の仁和寺の門」
それだけ、人々の心を惹きつける門なんですね。仁和寺の門は・・。
仁和寺は世界遺産だけあって見どころも多く、その歴史も大変古い立派なお寺です。
創建は888年(仁和4年)ですが、中井正清が建築した五重塔のように江戸時代に建てられたものもあります。
仁和寺の訪問は、中井清正という「作り手」についてを知ることができました。
ゆかりの史跡と共に、作り手にも目を向けて、徳川家康の生涯を振り返ってみては?
京都市右京区御室大内33
拝観料:御殿 高校生以上500円
小・中学生300円
霊宝館 大人 500円
中・高校生300円
小学生無料
桜開花期の伽藍特別入山料
高校生以上500円
小・中学生200円
茶室(遼廊亭・飛濤亭)一律1000円
rico
教育系ライターricoです。 公立小学校の教員をしていました。戦国時代の強い姫たちが好きです。特に江のファン。読んでくださる方の心にイメージが広がるような文章を紡いでいきたいと思っています。
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