武将愛 SAMURAI HEART

どこにいた家康 Vol.21 長篠城

2023.06.03

この連載は、2023年の大河ドラマ『どうする家康』で舞台となった地を
後追い、あるいは先読みしながらご紹介していくものである。
なお、タイトルにちなんで、記載は年齢問わず「家康」で統一する。

武田勝頼の猛攻を耐え抜いた「長篠城」

今回の史跡は、菅沼氏が築城し「長篠の戦い」の舞台となった長篠城。
長篠の戦い時には奥平信昌が少ない兵で籠城し、守り切った事でも知られているお城です。
ちなみに、奥平氏は徳川氏と武田氏に挟まれた苦しい立場とあって所属を行ったり来たり。
後に、徳川家康が織田信長に相談したうえで奥平信昌と徳川家康の長女・亀姫が婚約、
加増なども条件として奥平氏は徳川方へつくことになったといわれております。

 

<長篠の戦いをご紹介した記事はこちら>

徳川家康目線で 「三方ヶ原の戦い」から「長篠設楽原の戦い」「二俣城奪還」までの戦をおさらい

織田信長の視点からみた長篠の戦いはこちら

 

・長篠城 駐車場のお隣にある「帯曲輪跡」と、「長篠城址史跡保存館」

・長篠城 本丸跡と帯曲輪跡を隔てる見事な「空堀」

・長篠城 本丸跡への入口あたりにある「城跡碑」

・長篠城 こちらが「本丸跡」、5月初めに訪れた際にはのぼりまつりが行われておりました

本丸跡から眺める南西方面、後述する有名なやりとりはここで行われたとか

・長篠城 本丸跡の東側には、鳶ヶ巣砦など武田方が陣取った5つの砦跡が

・長篠城 本丸跡の分厚い「土塁」と「空堀」を上から堪能、「城跡碑」もあります

 

「長篠城」の危機を救った鳥居強右衛門(とりいすねえもん)

武田勝頼の大軍に囲まれ、兵糧もじきに尽きるという危機に陥った奥平信昌は、
援軍の要請を家臣の鳥居強右衛門に任せ、密かに長篠城を脱出させます。
無事抜け出し、織田信長と徳川家康から出陣を知らされた鳥居強右衛門でしたが、
城の目前で捕縛され、武田勝頼から「援軍は来ない」と言うよう迫られる事態に。
しかし鳥居強右衛門は「二、三日で援軍が来る」と大声で知らせ場内を鼓舞。
鳥居強右衛門は怒った武田勝頼に処刑されてしまいますが、長篠城は落城を免れました。

 

・長篠城 本丸跡を出て、駐車場となっている巴城曲輪跡近くからの一枚

・長篠城 線路により分断された「土塁」を野牛曲輪跡側から

・長篠城 少し足を延ばして、西側にある「弾正曲輪跡」と、
東側の「瓢(ふくべ)曲輪跡」もチェックしましょう

周りには「二の丸跡」や大手門跡などの標柱もあるので、下調べしてから行きましょう

・長篠城 南側の牛渕橋から見た城跡、天然の要害ぶりがわかるおススメのスポット

・長篠城 豊川を挟んで南側にある「鳥居強右衛門磔死之趾碑」
木々が生い茂っておりますが、うっすらと長篠城本丸方面が見られます

・長篠城 最後は、おまけで医王寺にある「武田勝頼本陣跡」へ
武田勝頼は、この場所から長篠城攻めの模様を見ていたとか

写真の中央、高速道路の下側あたりが長篠城跡です

次回どうなる、『どうする家康』

長篠城に押し寄せる15000人ともいわれる武田の大軍。
それを指揮するのは過去に類を見ないほど強そうな武田勝頼…
結果を知っているといえど、戦いのゆくえをどのように描くのかが気になるところ。

そして、長篠の戦いといえば鳥居強右衛門の活躍。
「金ヶ崎の戦い」の阿月で情報を届けるため走るというシーンは描いたため、
鳥居強右衛門は異なる演出でスポットを当てるのではないかと思っております。

今回の史跡「長篠城」

長篠城
場所:愛知県新城市長篠市場22ー1

鳥居強右衛門磔の場
場所:愛知県新城市有海篠原21−50

武田勝頼本陣跡(医王寺)
場所:愛知県新城市長篠弥陀の前2

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新井 良典

愛知県出身、三重県在住の社会保険労務士。一番好きな武将は大谷吉継公。現代にも活かせる人財づくりを戦国武将から学ぶ「いい武将研究会」を主催し、城や戦国武将に関する執筆や講演活動も行っている。

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