100名城を巡る「金山城」
2024.09.28
2016.09.03
幕府は勤め超エリートコース
江戸時代、旗本や御家人、大名など、多くの藩士が江戸で生活をしていました。
藩士だけではなく学者たちもまた、江戸に住まうために集まってきました。
その人々は皆、幕府で働くことを願って集まってきたと言われています。
現代も知育に力を入れている学校があるように、江戸時代にも読み書きを教える手習塾や高度な学問を教える私塾がたくさんできました。
幕府で働くという超エリートコース目指し、学んでいた人はたくさんいました。
幕府直轄の学問所に
誰もが憧れの幕府勤務ですが、
昌平坂学問所は1797年に現在の文京区湯島で開設されました。
けれど、昌平坂学問所はこのときに新しく建てられたものではありません。
この昌平坂学問所。もともとは徳川家康に召し抱えられた朱子学派儒学者である林羅山の私塾でした。
お勉強大好きの徳川家康は儒学を学び、日本の朱子学を確立した藤原惺窩(ふざわらせいか)の弟子である林羅山から朱子学を学びます。
林羅山は「空と地のように万物には必ず上下がある」と教えました。上下と言っても身分の差ということではありません。
父と子、主君と家来、教師と弟子のように目上の者を敬うという教えです。
江戸幕府の秩序のもと
この朱子学が江戸幕府の秩序のもとになりました。朱子学のおかげで世の中の乱れを抑えることができたとも考えられています。
徳川家康は林羅山の私塾で組織づくりを学び、それを政治に生かしたというわけです。さすが賢い徳川家康です。
孔子も祀られている
林羅山は朱子学派の儒学者です。儒学といえば中国における儒学の祖である孔子。
当然ここには孔子を祀る聖堂が建てられました。
そして5代将軍徳川綱吉のときに林羅山の私塾は、聖堂と共に現在の湯島に移転され湯島聖堂と呼ばれるようになったのです。
(江戸時代の湯島聖堂と現在の湯島聖堂:パンフレットより)
のちに昌平坂学問所として幕府直轄の学問所となったのは11代将軍徳川家斉のときでした。
大都市東京は、江戸時代の史跡がいたるところにあります。オフィスビルやショッピングタワーなどに隠れているものも数多くありますが、見どころいっぱいの東京。その史跡、もとをただせばほとんどが徳川家康に関わってくるものです。
徳川家康のお勉強好きにあやかりたい方やビジネス戦略のパワーが必要な方は、ぜひ湯島聖堂へ。
徳が高い人に感じて現れるという鬼龍子(きりゅうし)。
建物を守る鬼犾頭(きぎんとう)
パワーがありそうな霊獣たちが迎えてくれますよ。
東京都文京区湯島一丁目4-25
JR 中央線 御茶ノ水駅 徒歩2分
東京メトロ千代田線 御茶ノ水駅 徒歩2分
東京メトロ丸の内線 御茶ノ水駅 徒歩1分
拝観料 無料
閉館日 夏季 8月13~17日
冬季 12月29~31日
公開時間 午前9時30分~午後5時まで
rico
教育系ライターricoです。 公立小学校の教員をしていました。戦国時代の強い姫たちが好きです。特に江のファン。読んでくださる方の心にイメージが広がるような文章を紡いでいきたいと思っています。
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