武将愛 SAMURAI HEART

どこにいた家康 Vol.16 浜松城

2023.04.30

この連載は、2023年の大河ドラマ『どうする家康』で舞台となった地を
後追い、あるいは先読みしながらご紹介していくものである。
なお、タイトルにちなんで、記載は年齢問わず「家康」で統一する。

『どうする家康』ちょっとふりかえり

第16回は、始まりも終わりも武田家の赤色とムカデを用いた特殊オープニング。
「信玄を怒らせるな」というタイトル通り、極力武田信玄を刺激しないように行動するも
徳川家康の行動はすべて筒抜け。武田方の忍びの者の恐ろしさが垣間見えましたね。
弱気な主君・徳川家康の扱い方がわかってきた家臣たちの鼓舞するシーンも良く、
その中でも、今後大きな役割を果たす夏目広次の言葉が特に胸を打ちました。

徳川家康が17年間過ごした「浜松城」

今回の史跡は、徳川家康が岡崎城から移り住んだ「浜松城」です。
武田氏との戦いを見据え、徳川家康は1570年に曳馬城があった地へ本拠地を移すことに。
この時、「馬を引く=敗走する」という名前は縁起が悪いと考え、
かつてこの地が「浜松荘」と呼ばれる地だったことにちなみ浜松と改めました。

「浜松城」に関連する記事はこちら

ボランティアガイドさんに話を聞いた「浜松城」の記事はこちら

・浜松城 2014年の発掘調査で発見された「本丸南側石垣」

本丸への正面入り口だった「黒門跡」あたりから本丸方面を見上げる

・浜松城 本丸跡にある、浜松城時代の「若き日の徳川家康公像」

上段に上がり、天守門あたりから本丸跡を見るパターンも一枚

徳川家康の武将像を巡った記事はこちら

・浜松城 本丸跡の北東側にある「富士見櫓跡」
その名の通り、天気が良ければ富士山が見られます

「富士見櫓跡」から見る天守方面は、浜松城撮影スポットのひとつ

・浜松城 天守曲輪の石垣と、天守曲輪へ至る「天守門」

・浜松城 天守台の2/3ほどのサイズで、1958年に再建された「天守」
桜、朝焼け、ライトアップの三種類をご覧あれ


 

徳川家康が最も苦労した「浜松城」時代

徳川家康が浜松城を居城としていたのは、29歳から45歳くらいまでの間。
その間、武田信玄・武田勝頼との戦いを繰り広げ、嫡男・松平信康と正室・築山殿を失い、
伊賀越えの後は北条氏・羽柴秀吉と戦うなどハードな時間を過ごしました。
『どうする家康』というタイトル通り、今回のドラマのキモは悩み決断する徳川家康の姿。
様々な経験をするこの浜松城時代、はたして作中でどのように描かれてゆくのでしょうか。

 

・浜松城 天守曲輪の西側にある「埋門跡」と天守

埋門跡の坂を下ると西端城曲輪跡があり、ここから見る「天守曲輪石垣」は必見です

・浜松城 大河ドラマ館がある「二の丸跡」、現在は浜松出世パークと呼ばれているとか

大河ドラマ館だけでなく、本丸北東隅石垣の展示や二の丸御殿跡もあります

・浜松城 浜松城公園の南東方面にある「大手門跡」と「出丸跡」

・浜松城 徳川家康の家臣たちが暮らしていたと思われる「屋敷推定地」
「紀行巡礼」でも紹介されていた本多忠勝と、本多重次・鳥居元忠の屋敷跡です


次回は、徳川家康最大のピンチともいわれる三方ヶ原の戦いに突入です。
病魔に侵されていることを自覚しつつ、天下静謐のため立ち上がった武田信玄をはじめ、
初登場の凛々しい武田勝頼や山県昌景・穴山信君など、武田家の面々は多士済々。
これに対する徳川家康とその家臣たち、その描かれ方を楽しみにしたいと思います。
三方ヶ原の戦いは色々な逸話が満載なので、どこまで用いられるのかにも注目ですね。

今回の史跡「浜松城」

浜松城
場所:静岡県浜松市中区元城町100−2

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新井 良典

愛知県出身、三重県在住の社会保険労務士。一番好きな武将は大谷吉継公。現代にも活かせる人財づくりを戦国武将から学ぶ「いい武将研究会」を主催し、城や戦国武将に関する執筆や講演活動も行っている。

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