どこにいた家康 Vol.46 大坂城
2023.12.02
2016.10.10
大坂冬の陣。勝利を決めたのは真田幸村の「真田丸」。
真田丸って柴犬の名前?
なんて言われた時もあるようですが、今ではすっかり有名になってしまいました。
犬の名前? なんて言ったらそれこそ笑われてしまいます。
この真田の出丸は、たった7千の兵で、徳川20万の兵を迎え撃ち破ったというすごい出城。
そんなこと、こちらも当たり前の常識となってしまいました。
※「日本の城・城合戦 (西東社)」資料より撮影
さすがNHK大河ドラマです。
この真田丸は、もちろん素晴らしい出丸ですが、
秀吉が指示して作らせた堀もみごとです。
※「日本の城・城合戦(西東社)資料より撮影
城の周りにある城下町ごと堀で囲ったなんて信じられません。
その総距離は8㎞もあったというからさらに驚きです。
2003年に大阪府警新築棟工事の際発見された障子掘は、
ニュースや特集番組でも随分と取り上げられて当時とても話題になりましたよね。
それから10年後の2013年から、秀吉が築城した最初の大阪城の石垣を復活させるプロジェクトが計画され、
募金活動が始まったそうです。
そんな大阪城の入場パンフレットはこちら。
その名は「大坂城豊臣石垣公開プロジェクト」。
大坂城の障子堀はハイテク要塞。
細かく仕切られた堀の中には泥水が張られていたり、
落ちたら堀から出られないように傾斜がついていいたりするなんて驚きの細工です。
ぜひ復活させて見てみたいですよね。
城にはたくさんの細工がありますが、堀にもあるなんて当時の職人さんの腕はすごいです。
そしてさらにすごいと思うのは、この堀はヨーロッパの城の守り方を参考にしたところ。
頭の柔らかさと先見の眼はリーダーに欠かせないものだといわれますが、
秀吉の頭も相当に柔らかかったのでしょう。
そして、頭を最大限柔らかくして最高の城を築かなければならない訳が秀吉にはあったのですね。
豊臣を次の世代へ託したい気持ち。
けれど、次の世代である秀頼はまだ幼い。幼い秀頼を守るもの。
秀頼を囲うもの。鉄壁の守りの壁(堀)。
守りのための攻め
ところで、「攻撃は最大の武器」といいますよね。
サッカー観戦をしていた時、ベンチからこんな声をよく聞いていました。
「退くな! 攻めろ!」
それは、決まって相手に攻め込まれているゴール前のディフェンス陣への言葉かけ。
人は攻め入られると怯みます。
「怯むな! 前へ。」
これこそが真田信繁、真田丸からの攻め。負け戦に見えそうな戦いでも怯まず前へ。
秀吉に足りなかった守るための攻める力はみごとに真田信繁が果たしてくれました。
崩されたら終わりの「守り」より、相手の攻撃に向かう「守りのための攻め」も時には必要なのかもしれません。
大阪府大阪市中央区大阪城1-1
JR大阪環状線 森ノ宮駅 大阪城公園駅
東西線 大阪北詰駅
地下鉄谷町線 谷町4丁目駅 天満橋駅
地下鉄中央線 谷町4丁目駅 森ノ宮駅
長堀鶴見緑地線 森ノ宮駅 大阪ビジネスパーク駅
【開館時間】
9:00~17:00(最終入場時間16:30)
※桜シーズン、ゴールデンウィーク、夏休みは時間延長あり
平成28年夏休み
7月23日(土)~8月21日(日)9:00~19:00
8月22日(月)~8月31日(水)9:00~18:00
※最終入館は閉館の30分前まで
【利用料金】
大人 600円
中学生以下 無料(中学生は要証明)
大阪市内在住65歳以上、各種手帳持参の方と介護者1名まで入館料免除
rico
教育系ライターricoです。 公立小学校の教員をしていました。戦国時代の強い姫たちが好きです。特に江のファン。読んでくださる方の心にイメージが広がるような文章を紡いでいきたいと思っています。
大阪府の記事
この記事の後によく読まれているおすすめ記事
バックナンバー記事
この記事へのコメントや情報提供をお待ちしています