武将愛 SAMURAI HEART

この記事は2023年4月23日記事のため内容が古い可能性があります。

どこにいた家康 Vol.15 姉川古戦場

2023.04.23

この連載は、2023年の大河ドラマ『どうする家康』で舞台となった地を
後追い、あるいは先読みしながらご紹介していくものである。
なお、タイトルにちなんで、記載は年齢問わず「家康」で統一する。

『どうする家康』ちょっとふりかえり

第15回は、金ヶ崎の退き口をさらりと終わらせるという驚きのスタートでしたね。
織田信長に対する不満が募っていくばかりの徳川家康、
一時は浅井方につくことも考えましたが、結局織田信長から離れることはできず。
酒井忠次・石川数正からの「どうする」と、徳川家康が決断を下すシーンが印象的でした。

織田・徳川軍と浅井・朝倉軍が争った「姉川古戦場」

今回は、「姉川の戦い」の舞台となった史跡をご紹介してゆきたいと思います。
「金ヶ崎の退き口」で命からがら京まで戻った織田信長・徳川家康ら一行。
この機を逃すものかと、浅井・朝倉両氏は六角氏とも連携を試みますが、
織田信長はこの動きもかわして無事岐阜へ帰還します。
復讐に燃える織田信長は、2か月足らずで準備を整え再び出陣、
近江で徳川家康と合流し、姉川付近で浅井・朝倉軍と対峙しました。

 

「金ヶ崎の退き口」の舞台として知られる、金ヶ崎城の記事はこちら

 

・姉川古戦場 徳川軍と朝倉軍が激突した地あたりにある「血原公園」
駐車場や布陣図が描かれた案内板があるため、歩きまわる拠点として最適です

・姉川古戦場 血原公園から東に進み、織田軍と浅井軍が戦ったあたりにある「姉川古戦場」へ

写真は、姉川の北側に布陣した浅井方から見た織田方が布陣していただろう方向

・姉川古戦場 姉川の戦いにおいて、織田信長が入ったという「龍ヶ鼻砦」(茶臼山古墳)
ここで徳川家康と合流し、まずは南にある横山城に攻め入ります

浅井・朝倉軍の動きを見た後、織田信長が布陣したといわれる「本陣跡」


・姉川古戦場 こちらは、徳川家康が布陣した「岡山」
戦に勝利した後、「勝山」とも呼ばれるようになったそうな


 

「姉川の戦い」における徳川家康と家臣たち

一進一退の戦況でしたが、徳川軍が朝倉軍を敗走させると流れは織田・徳川連合軍へ。
決め手となったのは、徳川家康が榊原康正に命じた「横槍」といわれております。
横槍(側面攻撃)を成功させた徳川軍は、浅井軍にも攻撃を仕掛け敗走させる活躍を見せました。
ちなみに、榊原康正と同い年でライバルであった本多忠勝には、一騎駆けで敵中に突っ込み
さらに敵将・真柄直隆を一騎討ちで退けた…というロマンがある逸話も残っております。

 

・姉川古戦場 浅井長政が布陣した「野村」より少し南のあたり

『浅井三代記』によれば、浅井軍の磯野員昌がこのあたりから織田軍深くまで攻め込んだとか

・姉川古戦場 朝倉軍の総大将・朝倉景健(かげたけ)が布陣したといわれる「三田村氏館」(傳正寺)

傳正寺(でんしょうじ)の周りには、素晴らしい土塁が残っております

・姉川古戦場 浅井長政の家臣で、織田信長の暗殺を試みたといわれる「遠藤喜衛門直経の墓」

「遠藤喜衛門直経の墓」があるあたりから、龍ヶ鼻方面を望む

次回は、引間から改名した浜松の地で苦悩する回。
いよいよ井伊直政も登場し、徳川四天王揃い踏みも近そうですね。
武田軍との争いも本格的に始まる時期ですので、
迫りくる武田信玄の恐怖をどう描くのか、この点も楽しみにしたいと思います。

今回の史跡「姉川古戦場」

龍ヶ鼻砦(茶臼山古墳)
場所:滋賀県長浜市東上坂町216

姉川古戦場 徳川家康陣跡(岡山)
場所:滋賀県長浜市東上坂町1244

三田村氏館跡(傳正寺)
場所:滋賀県長浜市三田町1125

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新井 良典

愛知県出身、三重県在住の社会保険労務士。一番好きな武将は大谷吉継公。現代にも活かせる人財づくりを戦国武将から学ぶ「いい武将研究会」を主催し、城や戦国武将に関する執筆や講演活動も行っている。

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