大高城から岡崎大樹寺に向かった若き徳川家康(当時は松平元康)が増水した矢作川(やはぎがわ)で立ち往生した折、川の浅瀬を知らせた白鹿が現れたという逸話がある社。家康一行は矢作川手前で難渋していたところ、現れた白鹿に導かれ無事渡河。大樹寺に入ったと伝えられている。後日、家康はその礼として小野小町(おののこまち)の生涯を描いた『神代小野絵巻』(かみしろこまちえまき)を奉納した(現在は岡崎市美術博物館にて保管)。家康は、「関ヶ原の戦い」に向かう際にも戦勝を祈願したという。
神門(表門)は、明治6年(1873)に大樹寺から移築したもの。また家康が奉納した『神代小野絵巻』のレプリカが社務所に展示されている。神社から川沿い400m北には「鹿ヶ松」(別名:三鹿の渡)と呼ばれる松が植えられている。ここが渡河点だったと伝わる。かつては江戸幕府によって松が植えられていたという。
住所:岡崎市森越町字森下45
アクセス:愛知環状鉄道「大門」駅下車、徒歩約17分
駐車場:あり