天正10年(1582)の「本能寺の変」により伊賀越えした徳川家康が、伊勢白子湊(鈴鹿市)から三河大浜湊(碧南市)に至ったルートやゆかりの地、逸話は複数伝えられるがそのひとつ。家康は柴を積む船に身を隠し、常滑湊に上陸。地元の名主八兵衛が身の安全を確保し、半田常楽寺に送り届けたという。家康は八兵衛に感謝し、護持していた観音像を下賜した。常滑で庄屋を務めた八兵衛家(衣川家)では代々この観音像を祀っていたが、大正11年(1922)に東京に移住する際に市場字(現常滑市市場地区)に祭神を移譲。同13年(1924)、現在地に小さな社が建てられた。
道路脇にあり、わずか2坪ほどの敷地の小さな社。毎年5月最終土曜に柴船権現まつりが開催されている。
住所:常滑市市場町2丁目8
アクセス:名鉄常滑線「常滑」駅下車、知多バス上野間行「市場」バス停下車すぐ
駐車場:なし