永禄3年(1560)、「桶狭間の戦い」の際、若き徳川家康(当時は松平元康)が兵糧(ひょうろう)を運び入れた城。家康はこの城で今川義元(いまがわよしもと)討死の知らせを聞き、立ち退いたとされる。戦国時代は伊勢湾に面し、物資等を搬入できる舟入(ふないり)を持つ海城であった。現在は大高城址公園として整備されており、本丸および二の丸の曲輪跡や空堀などの遺構を見ることができる。また近隣には織田信長が大高城に圧力を加えるために築いた丸根砦(まるねとりで)や鷲津砦(わしづとりで)の遺構も点在する。大高城跡は、鷲津砦跡、丸根砦跡とともに国指定史跡。
曲輪や空堀、土塁、土橋などの遺構の他、JR東海道線を挟み北西に鷲津砦、東方には家康が攻め落とした丸根砦を望むことができる。城跡周辺の道路は狭く入り組み、T字路や鍵の手の路が巡る古い町割りが残っている。
住所:名古屋市緑区大高町城山
アクセス:JR東海道本線「大高」駅下車、徒歩約10分
駐車場:なし