元和2年(1616)4月17日に徳川家康が没した後、駿府城にあった家康遺愛品は、尾張徳川家、紀伊徳川家、水戸徳川家の御三家に分与された。その家康の遺愛品を中心に、尾張徳川家初代である徳川義直(とくがわよしなお)以来の尾張徳川家歴代の重宝、さらに信長・秀吉ら天下人ゆかりの品を収蔵、展示する国内随一の美術館。尾張徳川家19代当主・徳川義親(とくがわよしちか)によって昭和6年(1931)に設立された財団法人尾張徳川黎明会(れいめいかい)(現・公益財団法人徳川黎明会)が運営する私立美術館で昭和10年(1935)に開館し、現在に至る。
家康没後に尾張徳川家に形見分けされた武具・甲冑、茶道具、衣服など家康の遺品をはじめ、尾張藩主とその家族の遺愛品など国宝9点、重要文化財58点など1万数千点に及ぶ貴重な品物を収蔵している。隣接する池泉回遊式の日本庭園「徳川園」、尾張徳川家旧蔵書を収蔵する「名古屋市蓬左文庫」とともに近世武家文化を体感できる歴史文化拠点である。
住所:名古屋市東区徳川町1017
アクセス:名古屋市営地下鉄・名城線「大曾根」駅下車、徒歩約15分または名古屋市営バス・栄バスターミナル3番のりば:基幹2系統「引山」「四軒屋」方面行き「徳川園新出来」バス停下車、徒歩約3分
駐車場:あり