徳川家康(当時は松平元康)が祖父・松平清康(まつだいらきよやす)と叔母の久の菩提を弔うため建立した寺。久は家康が生母・於大と生き別れて以後、家康を養育した人物。家康が岡崎城に復帰後に久は没した。家康は叔母の死を悼み厚く庇護し、多くの寺宝を寄進した。旧東海道を見下ろす丘陵地に建てられた他の社寺の中でも、江戸幕府の庇護が厚く、かつては岡崎城下の防衛拠点としての名残を残す。現在の本堂は二代将軍徳川秀忠(とくがわひでただ)の寄進によるもので、旧三河国内最古の浄土宗本堂建築とされる。寺の院号は清康の戒名、寺名は久の法名にちなむ。
*「松平清康公墓所」は非公開のため、見学・撮影禁止
戦火や災害を免れ、往時の格式を今に伝える桜門と白壁の景観が美しく、境内もすがすがしい佇まい。境内から岡崎城天守を望むことができる。
住所:岡崎市門前町91-1
アクセス:名鉄名古屋本線「東岡崎」駅、徒歩約15分
駐車場:あり